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2008年05月04日 (日) | Edit |
最近すなふきんさんと問題意識がかぶりまくりなようで、またもすなふきんさんのところ経由で本石町日記で改革バカの仕業が取り上げられているのを拝見しました。

 さて、金融庁の「金融士」構想である。この案、恐らくは金融庁の官僚がオリジナルで考え出したものではないだろうと思う。なぜなら、官僚は金融最前線の現場は知らないかもしれないが、状況を理解・把握する能力は高く、それなりに問題点は把握しているもの(日銀もそう)。従って、唐突に見当違いの案を出すことはしない。それに官僚なるもの、関係者から「キャハハ」と哄笑されて赤っ恥をかく失態は最大の屈辱と受け止める存在(日銀もそう)であり、みなさんがすかさずブーイング&キャハハ攻撃をした「金融士」構想は金融庁オリジナルとは思いにくいわけだ。
 ちょっとネット検索してみたら、こんなニュースがあった。一部引用すると「渡辺喜美金融担当相はかねてから、金融法務や財務会計の専門家の「金融サービス士」の資格創設を提唱していた」という。やっぱり、である。どなたかも指摘されていたように、トップダウンのプロジェクトであったわけですね。
本石町日記~ゼークト理論で「金融士」構想を考えたみた=「無能な働き者」に仕える「有能な働き者」の構想ですね」(本石町日記

これって、以前から本石町日記で言及されていることと同じことだろうと思われます。

・やっぱり無能なる味方は有能なる敵よりも害が大きい。
正副総裁人事、これで決まるかと思いきや…=何だかもう疲れましたね」(本石町日記

「コーゾーカイカク」だの、その亜種としての「ギョーカク」とか「テッテーしたムダの排除」とか「チホーブンケン」とか叫んでいる人たちの大部分はまあそういうことなんだろうと思うけど、俺がここでさらに暗澹たる気持ちになるのは、チホー公務員には官僚(日銀)ほどの矜持を持った人間がほとんど皆無といっていいほどいないから。つまり、「無能な働き者」たる「改革バカ」がトップになってしまうと、ゼークトの組織論でいう「無能な怠け者」と「無能な働き者」しかいないというのが、地方自治体の現場では往々にしてある。

いまさらと思われるかもしれないが、特に現憲法下で国家公務員法と地方公務員法が分かれるまで官吏(国の役人)だった都道府県では、当時の地方の出先機関(=都道府県)にいる下級役人は現地採用の下働きだったこともあって、自ら政策を考えるやり方を知らない。ゼークトの組織論に沿っていえば、地方の出先機関の公吏(地方の役人)は「無能な怠け者」であることが求められたわけで、地方自治体が自ら幹部職員を採用し始める昭和30年代後半までの間に、特に都道府県ではそういった出自の地方公務員が組織の文化を形成してしまっていて、それは現在に至るまで脈々と受け継がれているのですよ。

(追記)
もちろん「自ら政策を考えるやり方を知らない」には下っ端の地方公務員である私も含みます。HNも予め設計されたことしかできないという自虐ネタですし(mercenaryを充てようかとも迷ったんですが、意図するところは同じです)。

それを象徴するのが「人事交流」という名による中央官僚の地方自治体への出向なわけで、

日経産業地域研究所が実施した2007年度「都道府県・政令市の人事交流調査」で、中央省庁から都道府県・政令市への出向者数の減少傾向に歯止めがかかったことが分かった。
自治体の人事交流」(日経グローカル

「減少傾向に歯止めがかかる」ということから明らかなとおり、田中知事時代の長野県のような極端なところ以外は、ほとんど充て職で中央の若手官僚を幹部に迎えているのが実態なんである(詳細は以前bewaadさんに送りつけてしまった長文メールのとおり)。地方自治体の政策を作る中枢にいるのは中央官僚だし、都道府県知事の半分以上は中央官僚出身者で占められているし、少なくとも政策形成のアクターなり指揮命令系統を見る限り「地方分権」とはいえたもんじゃない。

ところが、そんな中央官僚出身の知事に限って「せんたく」なんてものに名を連ねて「地方分権」とかいうから手に負えません。そういう「改革バカ」がトップにいると、「無能な怠け者」である地方公務員は「改革バカ」に言われたとおりにしか動きませんし、政策のポイントを中央官僚に握られたまま「自由な発想」とやらでミクロな事務事業を乱立させて負の外部性を垂れ流してしまい、それを弥縫するための「連帯と共生」とか言い出す「無能な働き者」が「優秀な公務員」になっていくんですね。ここは実はHALTANさんとも問題意識がかぶってしまっているなあ。

で、話は飛んでしまうけど、いまや改革バカの旗手となってしまった小沢一郎と増田寛也を選挙で圧勝させ続けている(た)岩○県民はちょっとは反省しないといけませんな。彼らが利権を持ってくる時代は終わってて支持したって得しないんだし、日本全体から見れば負の外部性を垂れ流しているだけなんだから。
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コメント
この記事へのコメント
TBありがとうございます。私も公務員でもなんでもなく部外者ですが、外見から推測する限りでは行政の現場の混乱ぶりが伺えるのですが、ご指摘のような事態が進んでいるとしたらこれは国にとっても国民にとっても由々しきことですね。「無能な働き者」に率いられた「無能な怠け者」というのは最悪の組織形態かと思います。あと、「共生と連帯」あたりと関係するかもしれないですが、自民党の支持率が下がり民主党が上がったという現象ですけど、これは更なる改革バカを輩出することにしかならない悪寒とかあって、ガクブルもんです。
2008/05/05(月) 09:36:54 | URL | すなふきん #PAWJ5OL6[ 編集]
>すなふきんさん
拙ブログをご高覧いただきありがとうございます。
中央官僚が地方自治体の政策決定に関わっていいのかという点ではややパラドクシカルですが、私は闇雲な地方分権に反対する立場なので「有能な怠け者」や「有能な働き者」がある程度関与するべきだと考えています。ただし、旧自治省は「改革バカ」=「無能な働き者」率が異常に高いので勘弁してほすい。マジで。

>自民党の支持率が下がり民主党が上がったという現象ですけど、これは更なる改革バカを輩出することにしかならない悪寒とかあって、ガクブルもんです。
改革を叫ぶ人ほどマクロな視点から制度を見ることができませんし、それを「生活者の目線」と強弁して売りにするような人に異を唱えると抵抗勢力扱いですしね。もともと地方公務員はマクロな視点を持ってませんから、私の周りでも民主党は支持を得つつあります。

念のため、本文にも追記しましたが「自ら政策を考えるやり方を知らない」にはもちろん私も含まれます。急に道州制みたいな話で独自の制度を作れなんていわれたってできないんですけど。
2008/05/05(月) 10:35:21 | URL | マシナリ #-[ 編集]
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マシナリさんからトラバをいただいたので少し言及します。 machineryの日々~無能な働き者しかいない ところが、そんな中央官僚出身の知事に限って「せんたく」なんてものに名を連ねて「地方分権」とかいうから手に負えません。そういう「改革バカ」がトップにいると、「無
2008/05/05(月) 10:15:36 | すなふきんの雑感日記
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