2016年07月09日 (土) | Edit |
もはやリフレ派の隠れ蓑も取っ払った増税忌避な方々は「国債の日銀引受でオールオッケー」という誠にシンプルなディシプリンで無税国家への道をひた走っていらっしゃいますが、その一方で不思議なのが、そうした増税忌避派の中に「グローバリズムに毒されて小さな政府を礼賛する低学歴どもめ」という一見矛盾するような主張をされる方がかなりいらっしゃることです。

いやまあ、彼らに共通するのは増税忌避というよりも強固な私的財産拡大思想ではないかと思われるところでして、それが可処分所得不可侵論ともいうべき増税忌避だったり、景気の公共財としての側面を過大評価して人為的な再分配政策に対する異常な拒否反応につながっているのだろうと思います。というか、「税金は死荷重で社会的損失を生んで名目GDPを減少させる元凶だ」として増税忌避という思考停止に陥りがちな方々の傾向として、極端から極端に走る日本人の特性がよく表れているというべきなのかもしれません。

疑似エリート的な「正社員」になるか、しからずんば何の権利もない非正規しかないぞ、さあ、おまえはどうするんだ、と極端な二者択一を迫る日本の労働社会が、まさに「閉塞感を生んでいる」のではないか、という疑問は、しかしながら何の制約もなしに会社が使える正社員のみが唯一正しい生き方だと信じてやまない人々の脳裏には浮かぶことはないのでしょう。

「日本人の人生は極端な生き方以外ないのか@松本孝行(2013年3月 1日 (金))」(hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳))

「増税による財政再建で人が死ぬか、しからずんば国債の日銀引き受けでシニョリッジ益すれば無税国家にできるぞ、さあ、おまえはどうするんだ、と極端な二者択一を迫る日本の自称経済学クラスタ」が、その同じ口で「政府支出が足りないから財政出動しろ」とおっしゃるわけですから、その帰結は無税国家しかありませんね。

いやまあ、経済学のモデルが依って立つところの前提条件にここまで無自覚になれるのも、経済学的思考の成果なのでしょうけど、こちらのtweetのような理屈が成り立つには、少なくとも将来世代が政府支出の対GDP比を変化させないという条件が満たされる必要があります。つまり、「内国債が膨らむだけなら破綻しないし、効果なくインフレーションにもならないのだから無税国家にすればよい」というのがKFさんのtweetは財政破綻を主張する方への皮肉としての発せられたもののようですが、そのそれぞれがどんなモデルかはともかく、リフレ派と呼ばれる一部の方々トッププライオリティを置くデフレ脱却が達成されたとしても、その他の要件が変わらないのであれば、政府支出の対GDP比は現状のままであるはずでして、教育の無償化だの待機児童の解消だの医療行為に対する診療報酬の引き上げによる医療体制の拡充だのという再分配政策の支出構造は変わらないまま、インフレになるということです。そのようにしてインフレが達成された場合、ドーマー条件ギリギリまで国債の利払いを拡大している以上、将来世代が景気回復に浴することができたとしても、その景気回復による税収増のほとんどは過去に発行した公債の利払いに充てられます。
(2016.10.30 KFさんご自身からのこのtweetについてのtweetがありましたので、記述を一部修正しました。追記にKFさんご自身のを引用しましたので、ご参照ください)

ドーマー条件とかで国債発行しても問題ないとドヤ顔でおっしゃる方も多いのですが、そのドーマー条件ギリギリまで国債を発行するということは、「「将来の現役世代」がいくら頑張っても、過去の行政需要の財源となった公債費が歳出の大きな割合を占めてしまっているため、それにクラウディングアウトされて自分たちの行政需要に充てることができない」ということなのですが、まあこんなことをいってみたところで、「余談ですが、本書で登場する思考に関する例が非現実的だと感じるとすれば、その理由の一つは、あなたの興味において重要なものが、本書にとっての「その他」に入ってしまっているからだと考えられます。しかし、あなたと私が一心同体でない以上、これは避けることができない事態です」と切って捨てるのがリフレ派と呼ばれる一部の方々であって、隠れ蓑としてのリフレ派を取っ払った増税忌避の皆さんであってみれば、馬耳東風となるのも宜なるかな。

結局のところ、極端から極端に走る日本人の特性からすると、経済学的な思考の「型」こそが受け入れやすいのでしょう。どんなに極端な主張をして、「あなたの興味において重要なもの」なんてしらねーよといってしまっても、「経済学的に正しい」とお墨付きが得られますからね。いやもちろん、こうした陥穽の危険性を意識している権丈先生のような研究者もいらっしゃいますし、林貴志先生も

とおっしゃっているのですが、その一方で、

とおっしゃる方もいらっしゃって、頭を抱えざるを得ません。「制度についてのどの情報がある主張のどの部分を崩すか示せるなら」って、経済学のモデルの前提条件となる制度をきちんと踏まえないままでも、他者から指摘されなければ問題ないということにはならないでしょう。もちろん、単に「制度を知らない」というだけで具体的にどの制度のどの部分とモデルが異なるかを指摘しない批判は批判の体をなしていないというのはその通りだと思います。しかし、そうした制度との整合性を確認しないで構築されたモデルに政策的価値はほとんど見いだせません。上記のようなドーマー条件の実際の効果を度外視する議論が「経済学的に正しい」のは、「制度を知らない」ことも多分に影響していると考えられますし、「経済学的に正しい」と同じくらいバカバカしいのは、「制度を知らない」と指摘されても、自らのモデルの前提条件を知らないことに気がつかないことなのではないかと思います。

ついでにいえば、こうした極端な主張をする傾向はフェミニズムとかポリティカル・コレクトネスにも当てはまりそうなところもありますが、その行き過ぎたフェミやらポリコレに対する批判がさらに極端な主張になるところも「経済学的に正しい」ことへの絶対的信頼感のなせる技なのかもしれません。その意味では、行き過ぎたフェミやらポリコレへ極端な批判を繰り広げる方々というのは、「男性正社員が家計を支えているうちは社会保障なんぞ構う必要がないほど生活が保障されるというのが、日本型雇用慣行が有する世界的に特筆すべき優位性」のゆえにこそ存在しうるものといえそうですね。

(追記)
なぜか数ヶ月前のエントリにアクセスが増えていると思ったら、本エントリで引用させていただいた方からこのようなtweetが発せられていました。


この文章のみからは、KFさんがやめてほしいとおっしゃるのが「無税国家論者」として挙げることなのか、「無税国家論者の例」として挙げることなのか読み取れませんが、その直後に


ともtweetされてるので、KFさんご自身は「条件付き消費税増税容認論者」を自認されているものと推察いたします。クルーグマンも同じような主張をされていますが、それに対する私の考えは以前まとめたとおりです。

…クルーグマンのいう「ある時点」がいつなのか、そもそもそんな時点が実際にありうるのか、全く明言していない点で、実際問題としてほぼ「全否定」に近いだろうと考えております。

というのも、「デフレを脱却したら」「景気が回復したら」…こんなエクスキューズでもって、再分配政策としての公共サービスが担う生活保障の機能が、これまで20年にわたって貧弱なままに据え置かれている実態があるからです。いつもの繰り返しの議論ですが、かつては日本型雇用慣行の下での生活保障給や日本型フレクシキュリティ(男性正社員の収入により家庭が介護や保育などの生活サービスの現物給付を担う)がそれを代替していました。そのような役割分担を踏まえれば、バブル崩壊で景気が後退し、日本型雇用慣行が変容して生活保障の機能の縮小を余儀なくされた時点で、政府を通じた再分配政策、特に家庭で負担できなくなった生活サービスの現物給付が拡充されるべきでした。

(略)

で、バブル崩壊後もアジア金融危機、ITバブルの崩壊、リーマンショック、ユーロ危機等々、日本の増税(まあこれまで「増税」といえるような税制改革はなかったんですが)とは関係なく世界的な景気後退が繰り返されている中で、「デフレを脱却したら」「景気が回復したら」といって財源が確保できないまま、日本型雇用慣行下で機能していた生活サービス、特に現役世代向けサービスを政府が現物供給することなく20年が経過しています。その一方で、税収による一般財源にしか財源を頼れない生活サービスは、景気後退のたびによくて現状維持、悪ければカットされる状況が続いています。もちろん、医療や年金などは国民皆保険制度があるので財源としては安定していますが、全体では貧弱な社会保障費の中で現金給付である年金の総額が相対的に大きいために、一部の論者からは世代間の不公平感を煽る格好のネタとされてしまっています。

という状況で、「アベノミクス」といわれる経済政策によって景気が回復してやっと消費税率を挙げて財源を確保できると思ったら、「デフレを脱却したら」「景気が回復したら」といってまた先送りされてしまったわけでして、その決定打となったのがクルーグマンだというのであれば、いかにノーベル記念スウェーデン王立銀行賞受賞者であっても、特に次の点は批判されてしかるべきだろうと。

(略)

といっても、クルーグマン的政策論に影響を受けている方々は「再分配政策がそもそも実現できるわけないと考えている」からこそ一時的な借入による政府支出に望みを託しているともいえそうでして、それはそれでもっと深い問題があるわけですが。

財政政策の実現性(2014年12月10日 (水))


条件付きで増税を容認するのは、いみじくもKFさんご自身が「実には増税しても予算拡大せず財政再建に回されてるわけで、負担だけが増す状況なわけで反対せざる負えない」とおっしゃるように、その条件が達成されないことを所与としているからではないかと思います。条件付き消費税増税容認といいながら、その条件が達成されることを(事実上)否定するのであれば、つまるところ無税国家しかないのではないかと思いますが、KFさんの指摘を踏まえて本エントリを修正いたしました。
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コメント
この記事へのコメント
>つまり、「内国債が膨らむだけなら破綻しないし、効果なくインフレーションにもならないのだから無税国家にすればよい」というのがどんなモデルかはともかく、リフレ派と呼ばれる一部の方々トッププライオリティを置くデフレ脱却が達成されたとしても、その他の要件が変わらないのであれば、政府支出の対GDP比は現状のままであるはず

 マシナリさんが指摘する通り、「増税忌避派」としての本性しかのこっていないのが現状のリフレ派の姿です。でも、歳入庁・課税ベース拡大・現預金保有課税等のリフレ派の良心や暗黒卿、三菱UFJ等の方達の増税論には反対しません。クロヨンに対する批判があったにもかかわらず「消費税増税反対」で、「可処分所得減らす政策は断固反対」「民間消費を奪う」という方向へ転換しています。リフレの良心による「民間投資に限定的なクラウディングアウトがおきている」をはじめとして、マクロ=東京限定と「思考の型」が設定されている状況です。でも地方には「死ぬ選択がある」という「思考の型」も同時に披露するのがリフレ派の良心の素晴らしいところなんでしょう。

牙 龍一:反緊縮派‏@kiba_r
じつは【リフレ派の信仰していた「バーナンキ背理法」は、財政政策だったのだ】な、なんだってー!
的な展開ですね。(笑)

uncorrelated‏@uncorrelated
リフレ派の間に流れているバージョンでも、無税国家と言っている時点で財政政策になっているわけで。

牙 龍一:反緊縮派‏@kiba_r
これ、何度も言ってる話だけど、古きリフレ派達は「バーナンキ背理法」と言って「デフレ脱却できないなら、無税国家になるだろが」って大昔から言ってたわけだよ。そりゃ「インフレにならないなら、減税給付金やりゃいいだろ。」ってのは、ある意味ずっとブレてない主張なわけだよ

uncorrelated‏@uncorrelated
日銀職員の給与をn万倍にして好きなものをどんどん買ってもらえば、さらに寄付なりしてもらえば、いつかはインフレになるよね? ─ と言う話の方が、国債の発行残高に縛られる量的緩和よりは近い。

無税国家(財政ファイナンスによる財政政策)へとリフレ派のトッププライオリティは替り、「インフレ目標政策」は完全に消滅しました。この時点でリフレ派により「リフレ政策」は終了してしまいました。残念なことです。

ただ、アンコリ氏が指摘する通り、日銀職員のみならず国家・地方公務員や関連団体職員等を通じて行っていた「再分配経路」を叩いたことはどうなるんでしょう。
今回の選挙でも叩いている政党へ熱い眼差しを向けており、何が「無税国家」なのか良くわかりません。散々「無税国家の再分配経路」を縮小させることを支持してきたリフレ派が「統合政府債権債務対消滅理論」と「無税国家」で自己負担が無いフリーランチな世界観をここで爆発させているのも妙なものです。

統合政府理論の方自身が統合政府債権債務対消滅には懐疑的な結論に達していたようです。

井上 智洋‏@tomo_monga
@maseguchi @iida_yasuyuki 結局、インフレ税や増税が必要なので、「統合政府の借金が減っている」ことにもならないというわけですね!!

リフレ派の良心による課税ベース拡大(増税)が必要という前提の下では「統合政府の借金が減っている」ことにならないのは、当のご本人も「思考の型」によって理解されているでしょう。当然、暗黒卿の歳入庁もですし、通貨発行益も同様に意味を持たなくなってしまいます。一体今まで何を主張してきたんでしょうね。

公会計基準
政府部門の会計基準
米国連邦政府の会計基準を中心として
http://www.hi-ho.ne.jp/yokoyama-a/federalaccounting.htm

>国債への流入はほぼゼロとなった。この変化は「米国経済が民間主導になった証拠」。民主党は米国債ゼロ計画、共和党は大幅減税と手法は異なるものの、ともに民主導経済の徹底をめざす。

統合政府理論とはこういう前提「小さな政府」=「民間主導の経済成長」=減税または国債発行ゼロというベースがないと考えられないわけです。
「経済学的に正しい」=「米国で行われていることは正しい」=「消費税の無い米国は正しい。だから反対。」

洗脳され過ぎていると言っていいほどの「思考の型」と言えるでしょうね。
2016/07/09(土) 17:16:26 | URL | hahnela03 #TVNdHuFs[ 編集]
KF氏の物言いは文脈がよくわからないのですが、
誰かに対する皮肉ではないのですか?
2016/07/10(日) 09:33:53 | URL | ぐるぐるざ #-[ 編集]
> hahnela03さん

返信遅くなりました。

> 今回の選挙でも叩いている政党へ熱い眼差しを向けており、何が「無税国家」なのか良くわかりません。散々「無税国家の再分配経路」を縮小させることを支持してきたリフレ派が「統合政府債権債務対消滅理論」と「無税国家」で自己負担が無いフリーランチな世界観をここで爆発させているのも妙なものです。

uncorrelatedさんも最近のエントリで、リフレ派がもてあましている「バーナンキの背理法」について指摘されていますね。

> むしろ、現在の財政赤字は将来の増税をもたらす事を予想する家計は、財政赤字の拡大によって消費を増やさないとするリカードの中立命題に言及しつつ、将来の増税を予想させない現金のばら撒きには効果があって、将来の増税を予想させる国債のばら撒き(helicopter drop of government bonds)には必ずしも効果が無いとしている。

「リフレ派は「バーナンキの背理法」に触れてはいけない(2016年7月9日土曜日)」(ニュースの社会科学的な裏側)
http://www.anlyznews.com/2016/07/blog-post_9.html


とはいえ、バーナンキが先日来日した際は、

> この会談に同席した内閣官房参与の浜田宏一・米イエール大学名誉教授は「ヘリマネに関する具体的なやり取りはなかった」と記者団に語った。
>
> ただ、先の政府関係者は、金融緩和の推進と積極財政の実施によって、事実上ヘリコプターマネーに近い効果を持つと、一部のマクロ専門家が主張していることは認めている。
>
> バーナンキ氏と安倍首相が、ヘリコプターマネーの導入で見解一致を見たという事実はないにしても、安倍首相の主張する「積極的な財政政策」とバーナンキ氏の見解である「限界のない金融政策」がクロスした場合、何が起きるのか。
>
> マクロ経済の専門家の中には、財源の制約を理由に財政出動の規模に限界が設けられるという事態を回避する「政策手段」の登場が可能になると予想する声がある。

「アングル:安倍・バーナンキ両氏の持論組み合わせ、実質ヘリマネ効果の声も(2016年07月13日 16:17 JST)」(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/abe-bernanke-frb-idJPKCN0ZT0JX?sp=true


といともあっさりとヘリマネのネタにされていましたね。いつもの繰り返しですが、

> でまあ、バーナンキの背理法の話に戻ると、Wikipediaによれば「無税国家」なんて言葉は使っていないようでして、さらにバーナンキの薫陶を受けたと宣う高橋氏によれば、バーナンキ自身も「普通の論法に個人名をつけるのはおかしい」とおっしゃっているとのことで、「リフレ派」と呼ばれる一部の方々の牽強付会ぶりには改めて惚れ惚れしますね。

「無税国家での再分配2015年06月21日 (日) 」
http://sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-650.html

ところで、「結局、インフレ税や増税が必要なので、「統合政府の借金が減っている」ことにもならないというわけですね!!」と悟られた方はこんな本を書いたそうで、

> AIによって奪われた労働は、BIで補完しよう!
>
> それが筆者の提言です。BIとはベーシックインカムのこと。社会保障をBIに一元化して、子供から大人まで一律で約7万円/月を支給するという仕組みにしようというのです。

「文春新書 人工知能と経済の未来2030年雇用大崩壊 井上智洋」(文藝春秋BOOKS)
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166610914


すばらしい思考の「型」()ですね!!
2016/07/14(木) 22:10:56 | URL | マシナリ #-[ 編集]
> ぐるぐるざさん

> KF氏の物言いは文脈がよくわからないのですが、
> 誰かに対する皮肉ではないのですか?

私もKF氏のアカウントをフォローしているわけではなくTLに流れてきたのを拾っただけですので、誰かに対する皮肉にも見えますが、前後のtweetを拝見するに、特定の論者に対してというより、財政破綻の危険性を主張するような議論一般に対して皮肉っているように思います。

まあ、KF氏はModern Monetary Theory (MMT) の支持者のようですので、 この貨幣論からすれば政府の負債は国内の遊休資源を使用しているだけということになるので、不況で遊休資源があふれている現状では財政破綻しないという理屈なのではないかと思います。

> 政府が過剰資源を利用するため貨幣を発行する分には
> 貨幣の残高が一時的に増えても
> それ自体がインフレにつながる恐れはない。
> なぜなら、金融機関は、
> 国内に遊休資源がある状態の時点で貨幣が
> 政府から発行されても、
> それを国債(定期預金)にするだけで、
> 民間部門が投資を増やすようになるまでは、
> 貨幣は政府と銀行の間を行ったり来たりするばかりで
> (その途中で、失業者へ給付が行われ
> その貨幣が消費財部門に渡され、
> それが消費財部門から金融機関への借入金の返済へと
> 流れるだけである限り)
> 貨幣の流通残高は増加しないからである。

「アメリカの国家貨幣論(MMT)について①政府と中央銀行を連結することの意味(2013-09-22 11:26:05)」(断章、特に経済的なテーマ)
http://blog.goo.ne.jp/wankonyankoricky/e/0703a2e62f1fd15d621657b63f5c6130


とはいえ、wankonyankorickyさんは

> 租税制度は、「国家部門」が発行する負債を流通させる
> 根拠である。貨幣は、ただの記号にすぎない。
> これが流通するためには、それが負債でなければならず、
> それが負債であるためには、
> 最後には、何らかの形で償還されることが
> 保証されていなければならない。

とも指摘されているので、私にはよく理解できないなあという印象です。
2016/07/14(木) 22:50:04 | URL | マシナリ #-[ 編集]
ところで、「結局、インフレ税や増税が必要なので、「統合政府の借金が減っている」ことにもならないというわけですね!!」と悟られた方はこんな本を書いたそうで、

> AIによって奪われた労働は、BIで補完しよう!

マシナリさんへご返信ありがとうございます。
それにしても、「結局、インフレ税や増税が必要なので、「統合政府の借金が減っている」ことにもならないというわけですね!!」と悟られた方の「思考の型」も凄いですね。でもこれBIじゃなくて、映画の「AI(機械へ移行する労働・人間こそAIの敵)」→「アニマトリックス(機械の自立・自我の確立)」→「マトリックス(人間と機械の戦いの帰結・生体発電機による管理)」を示唆する流れなど今までもあったわけです。
BIが「労働からの解放」を行う代わりに「所得の安定と引き換えに消費の奴隷」となり、毎月「BI所得を完全消費する」ことを強いられるわけです。人間の思考を制限し、経済学者による「思考の型」の強制と言うものです。
これは早稲田大等の「地域通貨」導入でも見られた傾向ですが、「ゲゼル通貨」が失敗するのは経済学者による「思考の強制」によるためです。地域通貨は現在のリフレ政策とも同様で「量」ではなく「流通速度」の問題をどのように解消するかという話です。
経済学者による「量」か「流通速度」の管理・制御等の思考を「BI」でしようとするのは、マクロ経済学の落とし穴的な思考の型からきていると言うべきものです。

それにしても「遊休資産」の保有がBCP的には「非常に有効な対応」であるということは経済学者はどのように考えているかは、東日本大震災や熊本地震での公的セクターの復旧・復興計画というものを考えると、経済学者による「遊休資産」批判というものが不況の原因でもあるんだなあと考え込んでしまいます。
2016/07/18(月) 09:56:13 | URL | hahnela03 #TVNdHuFs[ 編集]
> hahnela03さん

> BIが「労働からの解放」を行う代わりに「所得の安定と引き換えに消費の奴隷」となり、毎月「BI所得を完全消費する」ことを強いられるわけです。人間の思考を制限し、経済学者による「思考の型」の強制と言うものです。

井上氏のBI本は未読なので内容については憶測の範囲を超えませんが、BIを支持する理由が総需要不足への対処であるなら、ご指摘のような「消費の強制」として提言されているのかもしれません。「可処分所得ガー」な方々は手元にカネ(流動性)さえあればオールオッケーですので、BIでもなんでも「可処分所得」となりうる元手を「再分配」し、それを使い切ることで総需要が増加するという誠にシンプルな解決策が導かれるのでしょう。

ただし、そこから支出を強制される医療・教育・保育・借金の返済など義務的な支出が、実質的に可処分所得を侵食しているという実態が顧みられることはないようです。けだし、「あなたの興味において重要なものが、本書にとっての「その他」に入ってしまっているからだと考えられます。しかし、あなたと私が一心同体でない以上、これは避けることができない事態です」は、「経済学的に正しい」名言ですね。
2016/07/19(火) 07:38:20 | URL | マシナリ #-[ 編集]
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