2015年01月03日 (土) | Edit |
昨年の積み残しで恐縮ですが、海老原さんのニッチモ発行の『HRmics vol.20』をご恵投いただきました。いつもありがとうございます。まさかの連載は前号を持って終了しまして、豪華執筆陣の中で場違いではありましたが貴重な経験をさせていただき、海老原さん、荻野さんをはじめ、編集の皆様に改めてお礼申し上げます。

ということで今回からは一読者として楽しんで拝読したところでして、特集の「学校で仕事を教え、資格で能力を表せるか」はなかなか刺激的な内容です。その概要はhamachan先生が紹介されている雇用・人材・教育WG(第1回) 配布資料の海老原さんの資料がまとまっていますので、そちらもご高覧いただければと思います。WGの海老原さんの資料14ページの右側に、カーディーラーと生命保険のスキルセットの比較があるのですが、こうした職業能力の類型化は現在の人事評価でも行われているものではないでしょうか。となると、その類型化は実務的にそれほど難しいものではなくなるので、それを標準化することによって職業訓練を棚卸しできるようになるという海老原さんのご指摘は、実務屋としても腑に落ちるものではないかと思うところです。

当然、そうした類型化やジョブディスクリプションの明確化というのは、労働者がその仕事に労務提供するという契約によって実現するものですので、ジョブ型のキャリア形成のための職業訓練という位置づけになります。そのようなジョブ型のキャリア形成について、フランス、ドイツ、オランダのノンエリートの労働者へのインタビューが掲載されているのですが、この方々のキャリアは一筋縄ではありません。日本ではジョブ型というと非正規労働者のような単純労務が想像されるのですが、職業訓練や資格取得によって自らキャリアを形成している方が多いようです。

つまり、エリートではないジョブ型労働者だからといって上昇しない賃金に安住するだけではなく、自ら職業訓練を受けて資格を取得し、よりよい待遇の職に就くインセンティブも持つことになります。もちろん仕事のつながりで例外はあるわけですが、社内政治で昇進が決まっていく日本型雇用と比較すると、社外にもキャリア形成するチャンスがあり、それを利用するかどうかは労働者の判断に任されていて、利用しようとする労働者を公的に支援する制度というのは、一つのモデルになるのではないかと思うところです。

というように日本の雇用も変化しつつあるのですが、特に地方自治体の労働政策はじり貧ですね。本誌で「職業能力開発」という言葉が出てくるのですが、以前はこの言葉を関した部署(担当)が各都道府県にあったと記憶しておりますが、現在は青森県くらいにしかなさそうです。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/meibo_3.pdf
(これは雇用創出の基金による事業の担当部署一覧なので、ほかにある可能性もありますが)
民間の雇用の変化は周回遅れで公務員に波及してきますので、まあ地方自治体の現場はしばらく旧態依然のままなんでしょうねえ(遠い目)。

それにしても自分の記事といちいち比較してしまって頭に入ってこなかったので、自分の記事がなくなって改めて豪華執筆陣のクオリティの高さにビビっておりますが、ぜひ本誌の各記事もご高覧ください。
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