2013年09月24日 (火) | Edit |
ここ最近のエントリでは、消費税率引き上げを巡る議論を取り上げる機会が多かったのですが、その一つの理由は、経済政策を巡る議論から人格やその個人の属する組織への攻撃という卑劣な行為に発展するかどうかを注視する必要があると考えるからです。そしてやはり、危惧していた事態に発展したようです。

正直なところ、そのブログへリンクするのも腹立たしいので、恐縮ですがjura03さんのエントリを引用させていただきます。

消費税上げをすすめる財務事務次官の写真を加工して、「指名手配書」をまわしているわけです、要するに。

いま、田中先生の Twitter を見るとこんなことを書いている。

https://twitter.com/hidetomitanaka/status/381448341621456897

繰り返すが、いまの日本で最も有効なのは木下康司財務省事務次官を批判すること。それが最も効果的。個人攻撃どんどんいこう! http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20130920#p1 … 「論」とかの批判もRTしまくるぞw

https://twitter.com/hidetomitanaka/status/381449130976899074

さて木下康司個人攻撃もバリバリやって、消費税増税がどんだけいまの不況下の日本に悪いかもいつもどおりにバリバリにやるぞw


なんで財務事務次官をネット経由で「個人攻撃」したら消費税上げが避けられるのか、ちゃんと説明してほしいんですが、多分そんな理屈はないでしょう。

扇動のための不当表示としての「リフレ派」 part128 「狂気の集団」と化したリフレ派とこれに支持を与えてきた人たち(2013-09-22)」(今日の雑談

田中氏の言動によってネット上の言論活動が封じられたという事例が発生したのは、たったの3年前です。その当時、dojinさんの「本件について田中氏の言動に問題があると感じているブログやツイッターをやっている方々は、田中氏やbewaad氏の政策的立場への賛否に係らず、はっきりとその旨を表明することが、第二のbewaad氏を生まない最善の道だろう」という呼びかけに意を決して、遺憾の意を表しましたが、今回もそれに匹敵する暴挙だと考えます。改めて、田中氏の言動には遺憾の意を表します。

まあ、私も5年前に元厚生事務次官が刺殺された際に多少過剰に反応してしまいましたので、今回の件も大事に発展しなければそれに越したことはありません。しかしだからといって、そのような行為を助長するような言動を不特定多数に向かって呼びかけるなどは、現代の社会的な規範からは大きく逸脱したものであり、批判しなければならないものだと考えます。

上記でリンクしたエントリのコメント欄で、

この事件の全容が早急に解明されることが望まれるのは当然ですが、一方でそういった個別の事件とは無関係に、利害関係が複雑に絡む制度を巡って、データや理論に基づくことなく、その利害関係者間の感情的なルサンチマンだけをさんざん募らせる言論があるならば、それがどんな立場からで、あるいは、どんな立場に対するものであったとしても、批判されてしかるべきものだと思います。

2008/11/23(日) 15:36:41 | URL | マシナリ #-[ 編集]

と書いておりましたが、田中氏はデータや理論に基づくと見せかけながら、そのデータや理論を恣意的に都合よく解釈している方であって、さらに、増税忌避という思考停止に陥っている方にとっては田中氏の議論はもっともらしく聞こえるのでしょうが、この方は事実をトンデモ論でコーティングされる方でもあります。まっつぁん曰く、「自分が個人的に気にくわない相手がいたり、そいつらがやっていることが気にくわなかったとき、冷静にスジを通して批判するのでなく、そいつは国や世界にとっての敵だぞ、そいつが国を滅ぼすぞ、と感情的にわめき立てることで、お手軽に批判対象を公共の敵に仕立て上げようとする、せこいトリック」を駆使していることでおなじみの奇書を再度取り上げるのも気が引けますが、この図がネットで拡散されているようなので取り上げておきます。

倉山塾では、拡散用にこんな図表も作っています。「どう考えても増税したら景気が悪くなって、税収が減るだろう」の図。

これと同じような図が本書の138ページに掲載されていまして(本書では1996年以降のみ)、消費税引き上げ後に所得税と法人税の税収が減少していることが鬼の首を取ったように書かれています。しかし、税制の現実をご存じの方にすれば噴飯物の議論ですが、過去の消費税アップの際は同時に法人税と所得税減税が行われていまして、差し引きしたネットでは減税になっているわけで、減税した税目の税収が減るのは当たり前なんですけど。詳しくは、「「増税」なんてなかった」で引用した論文やその参考文献をご覧ください。

ちょっとググればすぐにわかることでも自分の都合の悪いことは見ないことにして、同じデータから自分に都合のいい結論を導き出すような議論があることは仕方がないでしょうし、まあ広いネットの世界にはそういうダメな議論もあるだろうぐらいであればまだいいかもしれません。しかしこの方は自ら「リフレ派」を名乗って自説に反対する方には容赦のない罵詈雑言を浴びせかけ、さらに個人攻撃を先導する方でもあるわけで、悪質と言わざるを得ません。百歩譲って、そんな方がいるのも玉石混淆のネット社会だろうと割り切ることもできるかも知れませんが、であればこそ、その悪質な言論にこれまで賛同してきた、あるいは田中氏の説そのものに賛同するわけではないとしても、「リフレ派」であることを理由に「リフレーション政策以外は何を言ってもよい」と傍観してきた方には、その作為と不作為に対する批判を正面から受け止めていただきたいものです。

ここでhamachan先生のエントリを引き合いに出すのも恐縮ですが、bewaadさんの事件当時からあの界隈の方が何も変わっていないことが確認できます。

また、本ブログのコメント欄でかつて見られたように、「同じリフレ派だから」という卑小な仲間意識による正義感の鈍磨が、結果的にどのような事態を招くかという大変よい社会学の教材になったのではないかと思います。ねえ、稲葉先生。

卑劣な第3法則の効果(2010年7月21日 (水))」(hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳))

<コメント欄>
もちろん、bewaadさんに卑劣な中傷攻撃を加えている御当人はどうしようもないとして、その友人であろうと想像される人々の、この政治的リンチへの平然たる傍観ぶりは、彼らの人間性を疑わしめるものがありますね。かかる事態を目の当たりにすれば、かつてbewaadさんの文章によってリフレ政策に開眼したであろう多くの真っ当な人々をして、「りふれは」なるおぞましい集団から能う限り距離をとろうという行動以外の何ものをも生み出さないと思われるのですが、そういう懸念のかけらすら見当たらないという点に、正直言葉を失います。

しかし考えれば、こういう現象は、イデオロギー集団には繰り返し見られたことなのかも知れません。ある種の左翼集団において、外部に対する宣伝機能という意味で有意味であったはずの人々が、原理主義者によって日和見主義者だとか修正主義者だとかといった汚名を着せられ、十字架に磔にされて消えていった歴史は山のようにあるわけで、いま「りふれは」方面で生じている現象も、そのような知識社会学的な分析の好事例ということになるのでしょう。
投稿: hamachan | 2011年4月 7日 (木) 22時42分

いやまあ、今回も稲葉先生は上記の田中氏の悪質なtweetは華麗にスルーのようでして、私も言葉を失うほかありません。
スポンサーサイト


コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック