2006年10月22日 (日) | Edit |
先週の土曜日(10月14日)に「小倉智昭の怒れ国民税金ムダ使い真相調査第3弾!!」という番組がありまして、ザッピングしながらつらつら眺めておりました。タイトルからの期待を裏切ることなく徹底した行政・政治批判が繰り広げられていて、まあ溜飲下げエンタとしてはそこそこの出来といえるかな。

一週間も前なので細かい内容は忘れつつあるんだけど(俺の記憶装置大丈夫か?)、内容はともかく印象に残ったのは、自分の知見を曝すだけにコメンテーターってのは怖いもんだなあということ。このときは阿藤海と高橋ジョージっていう、およそこういうところで自らの知見を披瀝するにはそぐわないであろう輩が吠えておりました。特に夕張市が財政破綻した(この表現も正確ではないんだけど)件について、出演していた政治家が住民による監視が行き届いていなかった点を指摘して、その原因として投票率の低さをあげた途端、「政治は責任があるんじゃないか!政治家は責任取らないじゃないか!官僚も責任取らないじゃないか!」とマジ切れしておりました。

そうかそうか、政治家と官僚が責任取れば住民は責任取らなくていいのか。おっしゃるとおり財政破綻した役所なんぞにしがみつくより、政治家とか役人に責任を取らせてもらってやめさせていただいたほうがありがたいんだけど、その後の再建処理とか誰がやってくれるのか甚だ不安ではあります。政治家と役人が責任を押しつけあっているというなら、そこに住民を加えていただかないと国民主権が貫けません。政治家や官僚を責めることによるカタルシスは仕方ないかもしれないけど、それで終わってしまっては何の解決にもならないということを、この番組でマジ切れしていた方々には肝に銘じていただきたいと切に願います。




さて、岐阜県の裏金問題ですが、9月14日に県議会議員による不正資金問題調査検討委員会」というのが設置され、個人的な流用なんかが発覚するなどいろいろありつつ、10月12日に「不正資金問題に係る調査・検討について(第2次中間答申)」というのが公表されております。これは、「県の不正資金問題に関して、県の調査結果(プール資金問題検討委員会の報告書を含む。)等を精査及び検討するとともに、再発防止策を提言するため」(不正資金問題調査検討委員会設置要綱 1)設置された委員会とのことで、要は以前取り上げた「プール資金問題検討委員会」もひっくるめて対策を検討しましょうというものらしい。

で、以前指摘したような制度上の不備に対する改善案というものはやっぱり提言されていない。しかも、9月26日の「不正資金問題に係る調査・検討について(中間答申)」における「2 再発防止への提言について」では、「① 職員の意識改革と公務員倫理の確立」として、

○ 職員の倫理意識を確立するための取り組みが必要である。
○ 県民の目線に立った行政を推進するため、職員研修を見直し、現場体験を重視すべきである。
○ 人事評価制度の見直しも必要であるが、プラス面、マイナス面を十分検討すること。
○ 職員は地域の構成員として、積極的に地域活動に関わることが必要で
ある。


という相変わらずの職員個人頼みに終始しているのみならず、どっかの新総理のような地域活動奨励みたいな方向で解決を図ろうとしている。職員の意識に訴えかけることの重要性は否定しないが、結果として制度の不備を職員個人に押しつけるのであれば、ある程度の不祥事の発生は許容せざるを得ない。職員全てが同じ倫理観を持ち同じ行動規範に従うということはあり得ない以上、当然の帰結である。

しかし、制度の不備は制度で担保すべきであり、その意味で○の三つ目の人事制度で信賞必罰的な制度を導入することには一定の効果があると思う。一方で、ある行動にコストを課すと他の行動へのインセンティブが発生してしまうというような、経済学でいえば代替効果に類似の歪みが生じることも十分考えられるので、十分検討した上で制度設計しなければならないことはこの報告書で指摘しているとおり。この「不正資金問題調査検討委員会」の正念場はこれからです。
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