2011年09月12日 (月) | Edit |
日付が変わってしまいましたが、昨日で震災発生から半年が経過しました。これまで毎月11日(前後)には何かしらエントリをアップしていましたし、実際にその時点で書いておかなければと思うことがあったのですが、意外なくらいに半年後の時点で書いておかなければならないことというのが思い浮かびません。いや、実際には山ほどあるのでしょうが、震災直後のように対応しなければならないことが次々と目の前に迫ってくるという段階から少し状況が変化して、現在実施している対応がこの次はどう展開するのかとか、これから顕在化していく問題に対してどう対応するかということを時間をかけて考えなければならなくなってきたという感じでしょうか。

仙台市で被災された小田中先生はいまフランスのモンペリエに滞在中とのことですが、半年後を遠い異国の地で迎えたときの

震災から半年。あの日を境に多くのことが変わり、そして、この半年でその一部が元に戻った。しかし、まだ戻らないことがあり、もう戻らないこともある・・・

■モンペリエ滞在20日目(2011-09-11)」(小田中直樹モンペリエ・ドタバタ記

というつぶやきが心にしみます。

復旧・復興というと、まずは「いつもの生活に戻りたい」という感情に突き動かされて、その時点では一生懸命に考えてとにかくできることをやるという行動につながりますが、半年経って振り返ってみるとやっぱり「まだ戻らないこと」があって、その中には「もう戻らないこと」もあることを実感します。

いまやらなければならないことは、「もう戻らないこと」を悲観的にばかり捉えるのではなく、そのうちのいくらかでも「新しい未来へ向かう」ようにしていくことなのだろうと思います。柄にもなくキレイ事を書いてしまいましたが、「もう戻らないこと」の中には、震災で亡くなった方や地盤が沈下したりという物理的に戻しようのないものや、被災された方の心情のように時間が解決するのを待つしかないものもあります。逆に「元にもどった」ように見えるものでも、どこか以前と違うというものもあります。いい意味でも悪い意味でも被災地での人間関係はそうかもしれません。そういった現実と正面から向き合っていくことが、被災地復興の原点だということを改めて心に刻みたいと思います。

拙ブログの関心領域でいえば、このほかには「戻ってはならないこと」もあって、過疎地域での医療や福祉などの現物給付を震災前の貧弱さに戻すことはあってはなりませんし、もしかすると日本型雇用慣行を「元に戻さない」という選択肢もあるかも知れません。いずれにせよ、各所で語られる「復興」という言葉が何を意図するものか?という点には、これからも考え抜いていかなければならないと思うところです。
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