2010年04月04日 (日) | Edit |
年度初めからお詫びで恐縮ですが、年度末の忙しさにかまけてGmailのチェックをすっかり失念しており、Gmailでご連絡いただいた方々には、ご連絡が遅くなりまして大変申し訳ございませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。端末の設定を変えて随時確認するようにいたしましたので、今後はこのようなことがないよう注意していきたいと存じます。

さて、拙ブログでも取り上げさせていただきました『雇用の常識「本当に見えるウソ」』、『学歴の耐えられない軽さ やばくないか、その大学、その会社、その常識』に引き続き、海老原さんの新著を拝読してみました。率直な感想からいうと、前2作は雇用全体についての話が中心だっただけにマクロな視点で考えさせられましたが、今回は自分自身の仕事や職場環境の問題に正面から向き合うきっかけをいただいたように思います。

というのも、まず第1章で「10分前でも間に合う面接対策」で自分を知るための5つの性格軸という話が出てくるのですが、

 採用されるかされないかの大きなポイントとは何でしょうか? 能力、経験、知識。この3つを挙げる人は多いでしょう。しかし、もう一つ忘れがちなものがあります。そこを克服できれば、10分でアピール力を各段に上げることができます。
(略)
 「性格が合う」という言い方もできますが、より突き詰めて言うと、「仕事の進め方が適している」ということなのです。
 企業も同じです。「能力」「経験」「知識」だけを見ているわけではありません

 よく、キャリアの浅い人や、学生さん、スペシャリティというよりは人柄で仕事をしている人などは、面接で話すことがない、と心配することがあります。そうした場合、私が話すのは、企業は仕事の進め方も非常によく見ているということ。
pp.31-32

面接の10分前、1日前、1週間前にやるべきこと - 会場に行く電車の中でも「挽回」できる!面接の10分前、1日前、1週間前にやるべきこと - 会場に行く電車の中でも「挽回」できる!
(2010/03/11)
海老原 嗣生

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※ 以下、青太字強調は原文。太字下線強調は引用者による。


という部分は、まさに普段の仕事の中で感じていたことでした。本書は面接がテーマとなっているので「企業はよく見ている」という言い方になっていますが、「仕事の進め方」をよく見ているのって普段の職場の中で職員がお互いにやっていることでもあるんですよね。

そう考えてみれば、本書で海老原さんがおっしゃるとおり「面接とは商取引の場」であるのと同様、「自分の「都合」より、相手の「利益」を」というのは、いかにお互いが気持ちよく協力し合えるかが仕事をする上での重要なポイントであることの裏返しであることに気がつきます。振り返ってみれば、いくら資格を持ってたり仕事ができる人であったりしても、自分の都合だけを優先して同じ職場の人を罵倒したり、足を引っ張ったりするような人材は百害あって一利なしなわけで、職場での愚痴もだいたいそういう方についての話題で持ちきりになるのではないかと思います。

ここでふと、いざ自分がどう見られているのか、実際にどういう振る舞いをしているのかと考えてみると、もしかしたら職場の同僚から「お前だってそういうことやってるじゃないか」と思われているんじゃないかとかいろいろ考えてしまいます。まあ、その辺が「仕事の進め方が適している」かどうかにもループバックしていくわけでもありますが、こうした仕事の進め方に対する評価というものが会社や職場単位で相互に違うということは人事労務管理の観点からも十分に認識されるべきことだろうと思います。

本書ではこのことが面接官の立場からも繰り返されています。

 まず、「日常のちょっとしたよいこと」は面接官の心を動かす、ということ。それは、相手も人間であり、「一緒に働きたい」と思う人を採用するからです。日常のちょっとしたよいことを、具体的に鮮明に語れるようにしておきましょう。
 そしてもう1つ。自分が「いいなと思うエピソードを語って、相手に嫌われるのもまたよし、ということ。たとえば、前出の彼女の場合、コンプライアンスがうるさい会社であれば、「会社のルールに従えない人は採用できないな」となるでしょう。ところが私は、彼女を評価し、前向きにとらえた。この差がすなわち社風の差です。

『同』p.55


この「前出の彼女の場合」がどういう話かは本書を手にとってご確認いただきたいのですが、よほどの専門職でない限り、こうした仕事の進め方とか社風とか、もっと有り体に言えば人間関係が仕事の満足度ややりがいを左右する大きな要因であって、言ってしまえば仕事そのものは二の次という方が多いのではないでしょうか。確かに私が話を聞く方の中で「仕事は嫌いじゃないけど、人間関係が我慢できないから辞めたい」とおおっぴらに言う方は、特に正社員ではあまりいませんが、「人間関係は最悪だけど、この仕事が好きで辞めたくないから我慢する」という方であっても、よくよく話を聞くと「生活のために仕事を辞められない」というのが実態だったりします。

しかし、正社員がそういう理由でいやいや仕事をしている会社が、どれだけ高い業績を上げられるものかということが次に問われなければなりません。というより、売上だけではなく労働市場での評価を含めて「業績」というものを考えたとき、社員が常に不満をためている社風の会社が業績を落としていくからこそ、社風を健全に保っていくためのインセンティブが働くのだろうと思います。終身雇用と(実態かどうかは別として)いわれる日本企業においても一定割合が転職市場の中で流動しているのは、そういった面での「健全な社風」を保つための工夫だと理解すれば合理的な行動といえるでしょう。

と考えてみたとき、自分自身の仕事や職場環境の問題に正面から向き合ってみると、(以下自重)

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