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2009年12月26日 (土) | Edit |
前回エントリでの自己レスですが、

「労働」をよく知っていると自任される方と、「経済」をよく知っていると自任される方が他方を見下す傾向にあるのが興味深いところで、後者の例として一例を挙げれば、

http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51630684.html

などはその典型ですね。

この方の場合はあくまで「自任」しているだけで、「労働」も「経済」も両方とも認識する範囲が半径5メートルくらいで完結してそうなところもありがちな感じです。
2009/12/22(火) 08:17:01 | URL | マシナリ #-[ 編集]


この方の書評と「吐息の日々」でroumuyaさんが公開されている書評とを見比べてみると、拙ブログでたびたび批判している「経営者目線」と実務家の考え方の相違がよくわかるのではないかと思います。端的には、民間企業で人事労務の実務を担当されているroumuyaさんのこの指摘を、自身の「労働」観と照らし合わせて実感として感じ取れるかどうかが分かれ目になるのだろうと。

 いっぽう、本書は昨今の規制強化、労働市場改革のバックラッシュに対する警鐘という位置づけを意識されていることも容易に読み取れる。そのため、展開される議論や提案される政策が、その方向性は適切であるにしても、程度問題としてやや極論に走ったり行き過ぎたりする感があることは否定できない。典型的には、日本的雇用慣行の弊害が強調されすぎた結果、有効性が過小評価されて明らかに現状を逸脱しているし、そのほかにも、個別に細かくみれば行き過ぎと思われる提言も多々みられる。これは、現実にあまりに過度に日本的雇用を維持しようとする反動的政策が進みつつある現状に対する危機感ゆえに、あえてバランス感覚を犠牲にしたものと解したい。

 この手の本はともすれば極論部分のみが目立ってしまいがちであり、それのみを読み取ると不毛の議論に陥りがちであるが、極論の書であることを念頭において、バランス感覚に留意して読み進めれば極めて有益な内容を多く含んだ本である。特に現状分析はかなり的確であり、多くの人に広く参考となる本としておすすめしたい。

2009-12-21 八代尚宏『労働市場改革の経済学』」(吐息の日々~労働日誌
※ 以下、強調は引用者による。


率直に言えば、藤沢数希さんのブログとそこでコメントされている方々が「それのみを読み取ると不毛の議論に陥りがち」を体現されていることことは残念な感じですねえということです。多くの国民が自らの「労働」観に何の疑問も持たず経営者に都合のよい労働者を再生産し続ける限りは、労働者の利害を集約する労働組合がその存在意義を失うのは当然のことでしょうし、第二臨調に基づく四公社の民営化による官公労の解体は、その思惑どおりに日本の経営者にとって好都合だったということになります。言い換えるなら、現在の日本の姿は第二臨調を主導した土光敏夫氏による「経営者目線のカイカク」によってもたらされたものということもできるでしょう。

土光氏についてのWikipediaの記述を借りるなら、

昭和11年(1936年)、芝浦製作所と共同出資による石川島芝浦タービンが設立されると技術部長として出向し昭和21年(1946年)に社長に就任した。この頃その猛烈な働きぶりから「土光タービン」とあだ名される

昭和25年(1950年)、経営の危機にあった石川島重工業の社長に就任し再建に取り組む。敏夫は徹底した合理化で経営再建に成功する。昭和34年(1959年)に石川島ブラジル造船所を設立。さらに昭和35年(1960年)、播磨造船所と合併し石川島播磨重工業を設立した。この間、昭和34年(1959年)に造船疑獄に巻き込まれて拘置されるも処分保留で不起訴となる。

昭和40年(1965年)、やはり経営難に陥っていた東京芝浦電気(現在の東芝)の再建を依頼され社長に就任する。ここでも辣腕を振るい翌昭和41年(1966年)に再建に成功する。しかし、敏夫のいわば「モーレツ経営」(就任時の取締役会での挨拶は「社員諸君にはこれから3倍働いてもらう。役員は10倍働け。俺はそれ以上に働く」というものである)は東芝の体質を変えるまでには至らず昭和47年(1972年)に会長に退いた。

土光敏夫 - Wikipedia


日本的雇用を否定される方々がもっとも嫌うであろう「労働」観を持つ土光氏が、企業による生活保障を前提とした「増税なき財政再建」を掲げて行財政改革を進めたことと、バブル崩壊後に「小さな政府」を目指す新自由主義的なカイカク病が蔓延したこととは表裏の関係であって、そのことに無自覚な新自由主義者の方々が「日本的雇用は崩壊したのだから、これからは雇用を流動化しなければならない。会社人間なんてくそ食らえ!」と叫ぶ姿は、この国の現状をよく表しているのだと思います。

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