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2009年12月01日 (火) | Edit |
金曜日の朝生は「激論!官僚が本当に悪いのか?!」とのことで、録画してみてみました。パネリストは以下のとおり。

司会: 田原 総一朗
進行: 長野 智子・渡辺 宜嗣(テレビ朝日アナウンサー)
パネリスト:
大塚耕平(民主党・参議院議員、内閣府副大臣)
細野豪志(民主党・衆議院議員、党副幹事長)
山本一太(自民党・参議院議員、元外務副大臣)
小池晃(日本共産党・参議院議員、党政策委員長)

石川和男(元通商産業省、東京財団上席研究員)
猪瀬直樹(作家・東京都副知事)
木村盛世(厚生労働省医系技官、「厚生労働省崩壊」著者)
高橋洋一(元財務省、元内閣参事官、「さらば財務省!」著者)
中野雅至(元厚生労働省、兵庫県立大学大学院准教授、「公務員大崩落」著者)
長谷川幸洋(東京新聞・中日新聞論説委員、「日本国の正体」著者)
山田厚史(朝日新聞シニアライター)
若林亜紀(ジャーナリスト、元特殊法人勤務)

「「激論!官僚が本当に悪いのか?!」」


朝生ってたいていはテーマに賛成の立場と反対の立場が向かい合って討論するというパターンになるはずなんですが、このテーマにこの人選では「官僚が悪くはない」なんていう方は一人もおりませんでした。なんという欠席裁判。唯一、中野雅至氏がイギリスの官僚制を引き合いに出して民主党のご都合主義を批判されてましたが、かといって官僚を擁護することはありませんでしたし。

というわけで、議論の流れもいつの間にか財源問題とか普天間基地問題に移っていって、民主党の政策はフィージビリティに欠けるよねというところでFAでした。その中でもやっぱりチホーブンケンだけは誰も疑念を挟まないようで、個人的におもしろかったのは、山本一太自民党議員が細野豪志民主党議員に対して、

自民党では、部会を通じて関係団体や地元の現場の意見を吸い上げる仕組みがあったが、民主党にはそれがないんじゃないか。(大意)

と批判して、これに対して細野議員が

民主党はこれからも地方と関係団体をきちんと見て回りますよ。(大意)

と答えていたところ。

・・・あれ? 勘違いしてたかなぁ。
小泉改革以降の政権党が、霞ヶ関の無駄をなくすとか国から地方へとかいって「地域主権」なんて唱えているのは、国は外交とか防衛に専念して国内のことは地方に任せるということじゃなかったんですかね。なのに、地方とか国内の関係団体を見て回る必要があるんですか?

もちろん、個人的には国内の情勢も知らない政府なんぞに国の外交も防衛もできるわけがないと考えているので、そんなお題目に意味があるとは思ってませんけど、少なくともそれを「マニフェスト」とかいう選挙公約に書いて政権交代した以上、「我々は国内の問題なんかにかかずらう余裕はありませんよ」とおっしゃるのが筋というものでしょう。ただし、少なくとも現首相は「マニフェストは一番大事な契約」とおっしゃってますし、パネラーの中では、東京都副知事で元地方分権改革推進委員会委員の猪瀬直樹氏だけが、最後まで「だからハローワークを地方に移せっていってるんだよ!」と筋を通されてましたが、ぶっちゃけそんな筋はこれっぽっちも要りません。

まあ、こんな現政権の支離滅裂ぶりは今に始まったわけではないので特に驚きはしませんでしたが、ちょっと意外だったのは高橋洋一氏はさすがに制度をよく知っているなということ。拙ブログのスタンスとして、リフレ政策を主張するからといってほかの主張まで無条件で評価することはしませんので、カイカクばかに親和的な高橋洋一氏の言動には常々警戒感を持っていますが、そんな目で見てもパネラーの中ではかなりまともなことを発言されていたように思います(といっても、財政制度について詳しいということなので、ほかの制度についての発言は相変わらずカイカクばかに受けの良さそうなものが多く、あまり信頼度が上がったわけではありません。要すれば、それ以外のメンツの発言がひどすぎたということです)。

特に、事業仕分けについて、高橋洋一氏が

地方の事業はいわゆる「事業系」のものが多いので、一つ一つの事業を個別に取り出して現場の感覚で評価するということが可能だが、国の事業はいわゆる「制度系」のものが多く、それだけを取り出しても最終的には他の制度等との関係を調整しなければならないので、事業仕分けというやり方はそぐわない。(大意)


とおっしゃっていたのは、さすがに事業仕分けを提唱している「構想日本」を立ち上げた大蔵官僚の同僚だけに、査定の「現場」についてご理解があるのだなあと。つまり、事業仕分けというのは、財政当局自らが行っていた査定作業に「民意」という後ろ盾を直接持ち込むやり方ですから、査定の「現場」の役人にとっては精神的にも肉体的にも大きな負担軽減となります。査定をしながらその結論に批判ばかり受けている査定担当者が「こんなに批判されるなら民間に査定やらせてみたらいいんじゃね?」と思うのも不思議ではないわけです。かといって、そんな「民意」の後ろ盾があったとしても、複雑に利害の絡んだ制度設計そのものをテクニカルに査定できるわけではなく、高橋洋一氏はその点をきちんと理解されているんですね。

ただし、高橋洋一氏は口を開けば「埋蔵金」とか金融政策ばかりいっていて、ミクロの資源配分や所得再分配とか、保険(特別会計の多くは保険としての収支を独立させるためのものです)の拠出と給付の権利性にはほとんど興味がなさそうでしたし、どちらかというと総体的には信頼度の低さを確信したというところです。

ついでに、未だに若林亜紀氏をパネラーに呼ぶテレ朝の感覚の麻痺ぶりには改めて幻滅しますし、彼女を事業仕分けの裏方に起用した行政刷新会議の見識をいまさらながら疑っておきます。
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コメント
この記事へのコメント
こちらもブクマいただきながらレスが遅くなりました。
http://b.hatena.ne.jp/entry/sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-361.html

> gruza03 地方分権, 霞が関, 改革, 幻想 エントロピーの増大による無秩序(無政府主義)の指向としか思えないんですよね。「スモール・イズ・ビューティフル(理屈の届く小さな地域)」が、サステナビリティ優性学へ変質して、公務員叩きを助長しているのかな。 2009/12/01

まあ、実感として現政権になってからというもの国からの指示が強権的になってきたように感じます。「政治主導なんだから有無をいわせない」というわけですが、一方ではチホーブンケン、今風にいえば「地域主権」(昨日は第一回会合があったようですが)カイカクにも取り組まなければならず、地方にいうことを聞かせる葵の御紋として「民意による政治主導」という印籠を振りかざさざるを得ない事態に追い込まれているのでしょう。

その上で、「地域ごとに差が出るのは当然」という理屈によってすばらしき市場競争主義を日本国民の一部に押しつけるのが友愛精神なのですね。
2009/12/15(火) 08:28:03 | URL | マシナリ #-[ 編集]
再びブコメから。
http://b.hatena.ne.jp/entry/sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-361.html

> ColdFire 政治 官僚擁護する人ってホントにお目にかかりませんね。これも経済停滞のせいでしょうけど。 2009/12/03

かつて景気がいい時代には「政治は三流、官僚は一流」ともてはやされたこともありましたが、かといって役人は薄給だとして競争率は下がりましたね。現在は不況で役人志望が増えているにもかかわらず、その一方で役人叩きが拍手喝采を受けるわけで、いつの世も役人は目の敵であることに変わりはないようで。
2009/12/15(火) 08:33:51 | URL | マシナリ #-[ 編集]
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