2009年11月18日 (水) | Edit |
あれは、ちょうど1か月くらい前のちょっと肌寒い日の朝でした。私はいつもバスに乗って出勤するんですが、その日もいつものように近くのバス停まで、いつも通る少し幅の狭い歩道を歩いていたんです。

すると、向こうからなにやら歩いて来るのが見える。よーく見てみると、制服を着た男子高校生なんですね。「朝からどこに行くんだろうなぁ」なんて思いながらも、私はとりあえず関心のないふりをしてそのまま歩いていきました。

すると、その高校生はちょっとチャラい感じで気だるそうに歩いていたんですけど、不思議なことに私の歩いている正面にすーっと向かって来たんです。

私は気がつかないふりをしながらも、「あれぇ? どうしてこの高校生は私の正面目掛けて歩いて来るんだろう?」と思ったんです。だっておかしいじゃない。このままだと私とその高校生はface to faceでぶつかってしまう。

私はまだ気がつかないふりをして歩きながらも、「もしかして知り合いの高校生なのかもしれないなぁ」と思い直して、その高校生の顔を気づかれないようにそーっと見ながらいろいろ記憶をたぐってみたんだけど、やっぱり思い出せない。

妙に変だなぁ」なんて思いながら、「でもまあ仕方ない。知り合いでもないし、こっちは大人だというところを見せてやろう」と思って、比較的余裕のあった歩道の左側を空けようと、右側に寄ってみました。そうすれば、その高校生はこっちを避けようとして左側に寄るんじゃないかなと思ったんです。

・・・ところが、その高校生はさらに方向を変えて私に向かって歩いて来るんです! しかも、だんだん近づいてきたその高校生の顔をよく見ると、その眠そうな目は私じゃなくて私の後ろの方をじーっと見てる。

私は「やっぱり妙に変だなぁ」と思って、さらに右に寄ったんですが、その高校生もさらに右に寄ってくる。こうなったら私も意地です。「この高校生はマナーがなってないな!」とちょっとにらみつけながら、もう右には寄れないぞといわんばかりに歩く方向を変えないことにしました。

しかし、それでもやっぱりその高校生は、私とぶつかることをまったく気にもとめないような顔で、まっすぐこちらに向かって歩いて来る。「あれぇ? もしかしてこの高校生は私のことが見えてないのかな? いやむしろ、私だけがこの高校生が見えるのかも・・・」と思ったその瞬間でした。

さーーっと、私の左横を後ろから何かが通り抜けたんです!

私は「うわあ!」と思ってそれをよく見たら、年の頃は中学生くらいでしょうか、それはヘルメットをかぶった少年が乗った自転車でした。そしてその自転車が走り去った後、その高校生は私にぶつかることもなく、ちゃんと私の左側を歩いていったんです。

そのとき、私気づいちゃったんです。周りが見えてなかったのは私の方だって。
私、ちゃんと自転車を見てよけようとしていた高校生に向かって、「マナーがなってない」とか思ってたんですね。


行政刷新会議の事業仕分けを見ていて思い出した実話でした。
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