2009年08月14日 (金) | Edit |
金子さんに再度お答えいただき、こちらこそありがたく存じます。
成功する算段(2009年08月14日 (金) )
※ 前回の拙ブログのトラバが飛んでないようでしたので、トラバし直しておきました。また、本エントリは金子さんの上記エントリのコメント欄に投稿しようと思ったんですが、なぜかNGワードではじかれてしまったため、拙ブログのエントリとさせていただきました。

だんだん私の手には負えない領域に入り込んでいるような気もしますが、とりあえず補足としてコメントさせていただきます。
まず私の方も整理ができていなかったので、金子さんの場合分けに即してフェーズごとの対応を整理しておくと、

(1) 既存労組が機能している場合は、正規・非正規が同じ土俵で使用者と交渉する場を改めて設定し、既存組合のリーダーを中心に労使交渉を行う。
(2) 既存労組が機能していない場合は、まずは正規・非正規が同じ土俵で使用者と交渉する場を設定して、産別の上部組合のサポートにより企業ごとの労組のリーダーを育成する。
(3) 労組がない場合は、まずは正規・非正規が同じ土俵で使用者と交渉する枠組みを設定し、その枠組みに基づいて労使交渉の場を設定し、産別の上部組合のサポートにより企業ごとの労組のリーダーを育成する。

というのが一つの方向性だろうと考えております。いずれの場合においても、あらかじめ枠組み(労働者代表制度制度)と交渉の場(排他的団交義務)を設定しておく(=制度化する)ことにより、上部も単組も組織化を至上命題とせず労働条件についての交渉に専念できるだろうというのがポイントとなります。

これを踏まえて金子さんのご意見を拝読すると、個人的には金子さんと私とで望ましい労使関係について大きな意見の相違があるようには思われません。特に、

> 勉強している間に、新しくできた制度を利用して「団結権の人権的把握による弊害」を齎してきた連中にうまいようにやられてしまう危険がありますよ。そうなったら、もう救済できません、ということです。


というのは私も懸念しているところですし、相違があるとすれば、そのような事態が生じるのが「勉強している間に」おいてなのか、金子さんが重視される自発的組織が形成される過程においてなのか、という実態論についての認識の違いなのではないかと思います。

となると、じゃあ実態はどうなんだという話になればそれこそ千差万別でしょうから、制度設計に当たっては、想定される範囲で頑健な制度とする必要があると思います。このとき、できるだけ労働者代表組織の網を広くかけようとするか、自発的組織にゆだねる部分とそれ以外で対応する部分とに切り分けていくか、どちらの制度設計が頑健かという判断が求められるわけで、そこで考慮すべきなのがリスク配分の当事者をいかに包摂するかという点ではないかと。今回のやりとりの大本は、その包摂が成功する算段についての認識の違いかもしれません。

ただ、包摂するために強制が有効か自発が有効かというのはなかなか答えの出ない問題だろうと思います。だからこそ古くて新しい問題なのですし。

なお、組合活動が組織維持に傾斜していることの弊害と左派思想は直接には関係しないとは思いますので、その意味では私もこの問題を左か右かで論じるのは適切ではないと思います。そうはいっても、そう見えてしまうことが多いんですけれども・・・
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コメント
この記事へのコメント
どうも、ありがとうございました。
私も基本的なところはそんなに違わないと思います。ただ細かい現状認識は同じでない方が、いろんな可能性を考えられるので有意義ですね。
また、機会があったら、よろしくお願いします。
2009/08/15(土) 00:17:23 | URL | 金子良事 #-[ 編集]
> 金子良事さん

おっしゃるとおり、それぞれの現状認識が違うこととそれを前提に議論することはとても重要だと思います。こちらこそいろいろと勉強させていただき、ありがとうございました。

集団的労使関係は議論のしにくい分野だと思いますし、私の能力不足で尻切れトンボ気味になってしまいましたが、今後ともよろしくお願いいたします。
2009/08/16(日) 17:47:04 | URL | マシナリ #-[ 編集]
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