2009年03月23日 (月) | Edit |
基本的に言いっぱなしのブログなもので、これまで取り上げたネタのその後はあまりフォローしてませんでしたが、いろいろと動きがあったようなのでメモ代わりに。

まずは「民意至上主義の一つの姿(2009/01/20(火))」で取り上げた阿久根市では、反市長派がかろうじて過半数を獲得したようです。

選挙:鹿児島・阿久根市議選 反市長派9議席、不信任再可決へ(毎日新聞 2009年3月23日 東京朝刊)

 鹿児島県阿久根市の出直し市議選(定数16)は22日、投票された。ブログでの「辞めさせたい市議アンケート」など、過激な言動で不信任を決議され、議会を解散した竹原信一市長(50)の賛否を争点に、16議席を23人(前職11、新人12)で争った。市長派は5人が上位で当選。反市長派は9人にとどまったが、当選した中間派の2人は市長に批判的で、不信任案は再可決される公算が大きくなった。

 投票率は78・32%。不信任案を再可決するには、3分の2以上の議員が出席し過半数が賛成することが必要で、反市長派が11議席を獲得できるかが焦点になっていた。【福岡静哉】


不信任案を再可決するだけの議員はそろったようですので、(マスコミ風に言えば)今度こそ市長についての市民の審判が下されることになることになるのでしょう。ま、よそ様の自治体のことですから、どっちにしろ拙エントリで書いた以上の感想はありませんので、生暖かく見守っていきたいと思います。




次は「動かさないでください(2009/03/02(月))」の最後で取り上げた「バンキシャ!」の凡ミスについては、

去年の11月23日に
全国の自治体の裏金問題について放送しましたが、
4つの自治体のケースを紹介する中で、
岐阜県庁の職員に200万円の裏金が振り込まれたという内容を
建設会社の元役員の証言としてお伝えしました。

しかし新たに行った日本テレビの取材に対し、
元役員は証拠とした銀行の送金記録は自ら改ざんしたもので
岐阜県庁側に裏金を送金した事実はなかったと証言を翻しました。
2008年11月23日の放送について」(バンキシャ!


となんとなく被害者的なアナウンスとともにトップが引責辞任という形になって、番組自体の存続も危ぶまれているようです。ただまあ、引責辞任と言っても、

「日テレ久保社長辞任 「バンキシャ!」虚偽証言報道で引責」(東京新聞2009年3月17日 朝刊)
 日本テレビの報道番組「真相報道バンキシャ!」が虚偽の証言に基づいて岐阜県の裏金問題を報じた問題で、同局の久保伸太郎社長(64)は十六日、会社の信用を大きく失墜させたとして、同日付で社長を辞任した。細川知正(のりただ)会長(68)が社長を兼務し、久保氏は代表権のない相談役に退く。 

 また、同日までに足立久男報道局長を罷免し、出勤停止三日としたほか、袴田直希報道局次長を同三日、番組の担当プロデューサー、総合演出、担当デスクの三人を同五日の懲戒処分とした。


だそうで、民間だから「天下り」とは言わないんでしょうけど、相談役って天下りよりもオイシそうな気がしますが気のせいですかそうですか。

ついでに、

「【芸能ニュース舞台裏】打ち切り4度目、ツラい福澤」(ZAKZAK 2009/03/23)
 フリーの立場は、もっとツラい。日本テレビ「真相報道 バンキシャ!」が誤報問題で、社長の引責辞任は当然だが、番組自体の存続も危ぶまれている。もし、そうなると、キャスターの福澤朗が、フリーに転向してから番組が打ち切りになるのは4度目だ。


福澤アナとか古館アナとか局のプロレス中継で名をあげた方々ってのは、報道番組でもプロレスが大好きのようですが、個人的にはそういう報道は百害あって一利なしだと思いますので、さっさと報道番組からは退場していただきたいもの。好プレー珍プレーのナレーションで名をあげたみのアナも、結局はシリアスな問題を珍プレーにあげつらってるだけだし。

で、地元ブロック紙での原因究明記事によるとこんなことが書かれてますが、

「証言「信じ込んでしまった」 日テレ・バンキシャ取材ずさん」(中日新聞2009年3月18日 朝刊)
 証言者の逮捕に続いて、トップの引責辞任に発展した日本テレビの番組「真相報道バンキシャ!」の虚偽証言報道問題。岐阜県の裏金を証言した元建設会社役員のウソをなぜ見抜けなかったのか。放送内容や日テレ、県の説明を検証すると、証言内容を十分に確認しないままうのみにするなど、取材のずさんさが浮かび上がった。
(略)
 日テレによると「バンキシャ!」は、全国の裏金問題を取材するチームを編成。インターネットのサイトで情報提供を呼び掛け、元役員から情報が寄せられた。岐阜県は社員と制作会社のディレクターら9人が担当。元役員には社外ディレクターが最初に接触。「思い込みを含めて信じ込んでしまった」(総合広報部)とする。
(略)
 番組では、元役員の証言として年間500万-1000万円の裏金を捻出したとしているが、県によると、元役員の建設会社が受注したのは2006、07年が1件ずつ。昨年は1件も受注していない。

 県は、公金支出の詳細をホームページで公開。受注状況を確認するのは容易だったが、日テレ側はそうした裏付けをしなかった

 番組では「ほかにも10社ほどが裏金づくりに協力していると業者は話した」と報道。ここでも裏付けは「多分していない」(総合広報部)としている

※ 強調は引用者による。


いや、岐阜県がどうのとか日テレがどうのという個別の話をする前に、プロレス中継アナがキャスターになるくらいのマスコミ報道なんて、ことマクロ経済政策とかチホーブンケンとかコームインカイカクに関して言えば同じレベルじゃね? と思ってしまいました。




そのチホーブンケンについてですが、「中央集権っていつの話?(2009/03/15(日))」でとりあげた勝間氏のクロストークではベストアンサーが決まったそうで、勝間氏のコメントが掲載されていました。

また、賛成派の人、反対派の人、どちらも地方自治について、何らかの改革が必要であるということについては、強いコンセンサスがあると感じました。ただ、方法論が道州制が最適なのかどうかについて、まだすべての人の合意が取れるほど、具体的な方法やメリット・デメリットが煮詰まっていないと感じました。

したがいまして、クロストークでは、主として今後、以下の論点についてのヒアリングをしていきたいと思います

1. 地方自治体の最適サイズをどこに置くべきなのか。歴史的背景を考えつつも、現状の仮説を立てるべき

2. 道州制以外の選択肢も幅広く見るべき。例えば、一部の都道府県の合併や税金権限委譲などを含め、道州制に偏らない、新しい自治の形をとるべき

3. 東京一極集中に対する道州制の移行を具体的にどのような手続きで行える可能性があるのか、また現状経済圏が強くない州をどうやって軌道に乗せるのか

4. 税源の移譲、国と道州制と都道府県の役割分担について、これまでの道州制の議論でどこまで煮詰められているのか

5. 仮に道州制が導入されたときに、どこまでの自治を認めるのか。異なる税法や法律を認める考え方はあるのか
「道州制の導入を」まとめと考察
※ 強調は引用者による。


大学在学中に公認会計士試験に受かり、各方面でご活躍中の勝間氏に対してこういう言い方をするのは非常に僭越とは存じますが、「賛成派の人、反対派の人、どちらも地方自治について、何らかの改革が必要であるということについては、強いコンセンサスがあると感じました」って、だから素人が首を突っ込むとそういう議論にしかならないんですけどね。そもそも、こういう議論をするために、いくらかでも日本や各国の地方財政制度を調べたり、現場での財政を運用する組織やその実務を調べたり、そこに至る歴史的経緯や財政学(公共経済学)の理論を勉強したんでしょうかね。

念のためお断りしておくと、素人が議論することを批判しようという意味ではなくて、そうやって議論が煮詰まっていないと感じたのであれば、政府見解や学説では議論がどこまで進んでいるかとか、実際の実務はどうなんだとか調べようとするのがマナーってものだろうと思うわけです。特に、勝間氏が示した5項目のうち2の制度的な話以外は財源が絡む話なので、そういった歴史や経済学の理論を抜きには議論できないんですが、にもかかわらず、「クロストークでは、主として今後、以下の論点についてのヒアリングをしていきたいと思います」って、結局ネットで意見を募るだけですか。・・・それってなんて民意至上主義?

日テレが「インターネットで情報提供を呼びかけ」て「裏付けをしなかった」ために誤報を打ち上げた教訓が、他山の石として生かされることはないようですね。

そのほかにも、ここのコメントには民意なるものを考えるときのサンプルになりそうな意見があるのでいくつか取り上げてみようかと思ったんですが、長くなったのでまたの機会に。
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