--年--月--日 (--) | Edit |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


2008年10月31日 (金) | Edit |
なんとなく録画してみてみたら、案の定だったのでメモしておきます。

NHK「視点・論点」10月29日
「食育から「地域力」を」
国立健康・栄養研究所理事長 渡邊 昌

この渡邊昌(Wikipedia)氏という方がどういう方なのかは存じ上げませんが、とりあえずお医者さんらしいですね。番組では冒頭で、「専門は疫学・栄養学 メタボリック・シンドローム撲滅委員会委員」というテロップが出てました。

そもそも食育ってなんなのよと思っていたところ、

「食育の理念と分野」
豊かな人間形成と心身の健康の増進
食に関する基礎の習得孤食、個食 家族団らん
食に関する基礎の理解食べ残し、食材廃棄、偏食
色に関する知識と選択力の習得・健全な食生活の実践フードファディズム、肥満、メタボ、痩身、朝食欠食

という表が出てきました。フードファディズム(Wikipedia)ってトンデモさんたちの言葉かなと思っていたんですが、この方はフードファディズムを批判する一方で、後で明らかになるように「小さな政府」「地方分権教」の方なんですね。

で、最近の流行りは「基本法制定→自治体ごとの基本計画策定」なんで、ご多分に漏れず平成17年の食育基本法の成立によって内閣府に食育推進会議が設置されて、3省が連携して取り組むということになっているとのこと。

内閣府(食育推進会議)
厚労省健康日本21、メタボ、糖尿病対策
文科省こどもの食生活、給食・栄養教諭
農水省自給率低下、疲弊する農村

なんでここに農水省が入ってくるのかと思いきや、食をつくっている人の代表というスタンスなんですね。なにがなんでも自給率に結びつけたいんだなあ。

ところが、渡邊氏によると上記の3省の取組はバラバラなんだそうで、食育という理念が専門家の間でも統一されていないと批判されるんですが、ええっと、さっきの「食育の理念と分野」っていう表は渡邊氏流の定義ということでよろしいんでしょうか? そういう話は初めに言ってもらわないと困りますよ。さらに、地方自治体のうち、都道府県は食育基本計画を策定しているものの、1818市町村中115カ所、6.3%にとどまっているとお嘆きです。まあ、それが地方分権教の方々が叫び続ける「地方自治」というものなんじゃないでしょうかね。

ここで渡邊氏は、「従来のやり方では国が決めて上意下達で決めるというトップダウン方式だからうまくいかないが、うまくいっているところでは、住民、地域組織、専門職(保健師や栄養士など)を市町村がまとめるというボトムアップ方式になっている」という話をされるんですが、ボトムアップで基本計画をつくらないことが許されるのも地方分権ですよね。というか、食育基本法も基本計画もそもそもトップダウンなんですけど、どうしてこういう自己矛盾を平気で言ってしまえるのか不思議でしょうがありません。

その後、成功例として福井県小浜市の取組例をとりあげて、「コーディネーター」と呼ばれる人がベン図みたいに三つの円が交わったところに位置する図を示して、「このコーディネーターが重要です」って、そりゃそんな人が全国津々浦々にいたらおもしろいかもしれませんが、世の中そうはうまくいかないもんですよ。しかも、その図の下には「地域力で地域活性化を!」という文字が・・・なんのこっちゃ?

と思っていると、渡邊氏が小浜市を視察した感想が述べられます。曰く、「街全体が清潔」で「子供も礼儀正しい」とのこと。生徒が自分で野菜を育てて食べるという経験を通じて、生命の尊厳や食への感謝の念が起きるんだそうです。まあ、生活の乱れと食生活の乱れにはある程度の相関があるんでしょうけど、食育がうまくいっているから子供が礼儀正しいといような話をされてしまうと、「水伝(Wikipedia)」を聞いているような錯覚に陥る(※1)のは俺だけ?

こういう方々は金融業なんか大嫌いでしょうし、製造業だってワープアの温床とか思っているんでしょうね。かといって、今の日本の比較優位でいえば、農業で生計を立てていくためにはよほどの高い生産性を確保しなければいけないんであって、金融業や製造業の普通のサラリーマンなんかになるよりも遙かに難しいんですよね。

生命の尊厳を教えることは大事ですが、あまり子供たちを困難な道へ誘導することもないと思います。そういう意味では、「こんなに生産性の低い農業で生計を立てていける日本という国は、とてもすばらしい福祉国家だなあ」と生徒さんたちが思ってくれれば、食育なるものもムダではないかもしれません。

この後渡邊氏は、おなじみの「食の安全の確保」とか「海外の食材への依存の危険性」とかいう危機感をあおる常套句を並べて、

食育基本法は、日本の百年の計になる可能性を秘めています。小さな政府、地方の時代、スローフードの時代などのイメージを具体化できるものであり、成功すれば間違いなく地域力が向上して、地域の再生につながるキーとなるでしょう。

と締めくくります。

残念ながら俺には食育の「成功」ってのがどういう状態を指すのか「イメージを具体化」できない(※2)んで、「間違いなく地域力が向上」するなんて言われても眉につばするしかありませんなあ。



※1 念のため、俺は食生活と生活の関係を疑っているんじゃなくて、食育さえできれば礼儀正しいはずだとか、礼儀がなっていないのは食育のせいだということになりかねないことを懸念しています。
※2 もしかして、小浜市のように「街が清潔」で「子供が礼儀正しい」のが「成功」とか「地域活性化」ってことかもしれませんが そうだったらますますワケがわかりません。
スポンサーサイト


コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
朝食 欠食 に関する日本国内の三大オンラインショッピングモール、Yahoo! 楽天 AMAZONの検索結果、ブログからの口コミ情報を提供しています。
2008/11/06(木) 02:57:13 | いい商品をシンプル検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。