2010年02月28日 (日) | Edit |
前回エントリのはてブでいただいたコメントですが、

gruza03 行政, NPO オンブズマンの遣っている事はネオリベ=リベサヨなんだよな。「小さな政府」「地方分権」「ムダを無くせ」「バラマキ批判」を促進した印象があるもの。自分は格差拡大の主犯の一つだと思ってますよ。 2010/02/23
http://b.hatena.ne.jp/entry/sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-376.html" target="_blank" title=" http://b.hatena.ne.jp/entry/sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-376.html">
http://b.hatena.ne.jp/entry/sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-376.html


まあ、おっしゃるとおりだと思います。オンブズマンの存在意義を否定するつもりはありませんが、個人的に日本で活動的なオンブズマンの方々の主張に感じる違和感というのは、社会保障の拡充や労働者の待遇改善を求めるはずの左派の方々が多いにもかかわらず、「ムダをなくせ!」というまことにもっともな論理でもって、特に社会保障の現物支給(介護や保育、相談業務など)を行う労働者の待遇切り下げを主張するところですね。まるで「カイカク」という言葉には経費削減という意味しかないといわんばかりで、充実した効率的な社会保障の支給の仕組みを作るために財源と人件費を拡充するという発想がはじめから否定されているわけです。

ところが、個人的な経験では、身の回りでこういう話をしたときに「そんなの当たり前だろう」という反応をする割合が最も高いのが、実はコームインだったりします。民間の方々からは「もっと予算を増やして安心して生活ができるようにしてほしい」という意見も根強い(もっともその財源調達はあまり意識されてませんが)ように思いますが、その予算を執行する当のコームインは「自分の担当の予算なんか増やしたくない」というのが本音なんですね。

というのも、前回エントリで指摘したように、自分を含めたコームインは会計検査院やオンブズマンが創りあげた素晴らしき世界の住人であり、かつ民意の忠実な僕ですから、他人に支払うコストはできるだけ削ることが行動原理になるからです。この辺りは未だに誤解を受けているように思いますが、過大計上した要求で予算を取ってきて、予算使い切りとか随意契約でムダな予算を使いまくっているのが優秀なコームインだなんて発想はもはや過去の遺物といっていいでしょう。むしろ実態はまったく逆で、いま最新の流行は、要求する予算額を対前年度比でマイナスになるようどんどん切り込んで削減し、動いている現年度予算はできるだけ残すよう経費をけちり、少しでも賃金の高そうな職員は非正規職員に転換させるのが優秀なコームインとされています。これも会計検査院やオンブズマン、ひいては彼らの行動を最大の好意を持って受け止めるマスコミの方々のおかげですね。

いやもちろん、そういった「優秀なコームイン」は皆さんとてもまじめです。まじめだからこそ、ミッションオリエンテッドな姿勢を貫いて経費削減に取り組むわけです。そして、「民間の企業がこれだけ切り詰めているんだから、われわれ公務員も率先して給料を下げなければならない」ということを自ら申し出るわけです。まあ、実際は「大企業の給与水準を元に決められる人事院勧告とか人事委員会勧告がけしからん!」という民意に忠実に従っただけという側面もありますが、いずれにしても、特に人件費を増額するなんてことは、今後景気がよくなろうと期待できそうにありません。

より深刻な問題は、そういう価値観を持ったコームインの作る政策が所得再分配機能を持つことも期待できないということです。景気回復のためにリフレ政策を実行することも大事でしょうけど、その流動性を誰に配分するかという議論を、本来的に所得再分配機能の弱い地方自治体のコームインに任せてはいけないように思います。拙ブログでチホーブンケンやらチーキシュケンの問題点を指摘しているのもほぼこの点に尽きるといってもいいんですが、かといって政治主導はもっとアブナイところが絶望的なわけで...

このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーサイト