2008年03月17日 (月) | Edit |
大阪府知事と労働組合員とのサービス残業バトルにはいろいろコメントが寄せられているところですが、やはり労働問題は濱口先生にご登場いただくのが間違いがない。

あのお、「サービス残業に感謝している」で済むんだったら労働基準法は要らないんですよ。どこぞの社長さん並みですな。

念のために申し上げておきますと、(国家公務員とは異なり)地方公務員には労働基準法が適用されてます。
どれだけサービス残業をやっていると思っているんですか」(EU労働法政策雑記帳


この弁護士知事さんは労働問題はあまりお詳しくないようで、使用者の実質的な指揮命令下にあると認められる場合は、時間外の勤務に超過勤務手当を支払うのは判例として確立している。それで弁護士ができるような世の中なわけだから、「パブリック・ジャーナリスト 平藤 清刀【大阪府】」なる方も、司法試験に合格した法曹エリートである大阪府知事と同じ見解をお持ちのようで、

これはあくまで私見だが、公に奉仕する立場にある公務員が労働者であってはならないと考える。もちろん己を捨てて滅私奉公せよというつもりはない。だが、労働者としての立場を主張するべき立場ではないだろう。
地方公務員は「労働者」なのか? 橋下知事が大阪府若手職員集めた朝礼をめぐる「超過勤務」問題


ほおぉ、公務員が働くことは「労働」ではないんですな。したがって、公務でけがをしようが、精神的に追い詰められて自殺しようが、公務員に労災を適用するなどもってのほかとかいうんでしょうねえ。税金を滞納している住民の方のところへ督促に行って刺された職員を知っていますが、それも公僕なら当たり前だから我慢しろと。

日本っていつから奴隷制になったんだっけ?

というイヤミもいいたくなりますが、そう僻みたくなる公務員だって、劣悪な労働条件で働く非正規雇用者が大多数を占めるサービス業や製造業の現場で生産されたモノ・サービスの恩恵を受けているんだから、彼/彼女たちから見ればどっちもどっちなんだろう。そしてそういった境遇にある非正規雇用者が3分の1を占める状況で、大阪府知事やパブリック・ジャーナリストの意見が支持されるという構図の中、批判した側と批判された者が分断していくととらえるべきなんだろうと思われます。

大阪府知事にモノを申した女性職員が批判を受けてしまうのは、こういった非正規雇用者の感情を逆撫でしてしまうような、雨宮処凜がいうホッピー系労組の典型が公務員組合だからなんでしょう。弁護士である大阪府知事が判例を知らないとか、朝礼を団体交渉と勘違いしているとか、そういうことよりもっと深い問題があるのであって、せっかくなのだからそういった議論を深めることがせめてものの大阪府知事の存在価値です。
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